【11】

Are you hungry?

会社後輩Fネタ第二段

前回のプロジェクトもなんとか無事に終わり、世間は夏休みとかいうロングバケーション最中の出来事

その日に限って私とF君の二人で別の支店に出向き作業を行なっていた

部長は既に帰宅した午後7時、お腹の虫もgooとかGoogleとか騒ぎ出した

この職場では夕飯は大抵近所の店屋物と相場が決まっている

後輩A 「昇竜軒で出前頼みますけど、先輩どうします?」

オレ 「んじゃオレ、チャーハン」

後輩A 「了解でーす。F先輩は?」

こんな使えないヤツでも一応は先輩です

F君 「そうだな、オレ様はカレー大盛り」

一同 「え!?」

その場にいる全員が驚いた。

なにも「オレ様」って言ったから驚いた訳ではない

この出前専門のラーメン屋のことに少し触れよう

この昇竜軒(仮)なるラーメン屋、普段からボリューム満点!

まず普通盛りを頼んでも食べ残す程の量である

大盛りで頼んだりしたら…想像するだけで戻しそう

いくら食いしん坊のF君でも今回ばかりは…

F君 「な、何でみんな驚いてるんだ?」

怪訝そうに皆を見る

オレ 「お前、ここで出前取ったことないのか?」

F君 「ええ初めてですけど…それが何か?」

それが何か?じゃねーよ。どっかの貴族かお前は!

いくらシベリアの黄レンジャーことF君でも大盛りは無理だろ

後輩B 「Fさん、悪いことは言わないです。大盛りは止めたほうが」

後輩C 「そうですよ、いきなり大盛りは無茶です」

F君 「う、うるさい!オレは腹が減って死にそうなんだよ」

後輩A 「後悔しても知りませんよ、忠告しましたからね」

F君 「いいから黙ってお前は注文すりゃいいんだよ」

君のウィークポイントは人の意見に耳をかさないことだ

学校で教わらなかったか?

人の話はよく聞くようにしましょうって

後輩も、これ以上言っても無駄だと判断したらしく、そそくさと出前の注文を済ませる

待つこと20分…

ちはー昇竜軒でーす

F君 「オホッ来た来た〜♪」

オホッて。オホッて

どうやら彼は嬉しい時にはゴン太くんになるようです

もう手揉みしながらのお出迎え

普段はノラクラしてるクセにこういう時だけは機敏なフットワーク

今なら養豚場から逃げ出したブタを交わしながらジョーにパンチ当てられそうです

そう、これは力石徹

オカモチからいつカレーが飛び出すかと心待ちにしています

F君 「はいケン先輩、チャーハンお待ちぃ」

店員の真似をするFを見ていると、なんだか無償にコイツを殴りたい衝動に駆られる

オレ 「食べ物のこととなるとゲンキンだな」

F君 「ええ!オレはいつも変わんないすよ」

嘘をつけ嘘を

お前が自分から動くのは飯の時だけじゃねーか

オカモチが空になり、全員の食事を手渡ししてくれたF君

彼のカレーだけを残して…

F君 「アレ?カレー無いんだけど」

店員 「ああスミマセン。オカモチもう一つあるんで」

F君 「何だビックリした。脅かさないでよ」

店員 「はいお待ちどうさま」

ドンッ!


F君   「!!」


そこにはライスとルーが半分ずつ入れられた洗面器が!

しかも皿の周囲には何故か「ナルト」がトッピングされています

(本物の洗面器じゃないですよ当たり前ですが)

後輩が嬉しそうにF君に言います

後輩A 「ほらね?普通の量じゃないでしょ?」

思わずF君のクチを割って出た言葉




「なにこれ、罰ゲーム?」

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