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Sugar 1

(続き)

…修学旅行当日、S君が親父にお土産代を貰うシーンより再開…

S君 「修学旅行行くから金くれ」

親父 「駄目だ」

S君 「何で?親父の快楽のために修学旅行にも行けねーのか!」

親父 「自分で金稼ぐようになったら、奈良でも京都でも好きなだけ行きゃイイじゃねーか」

これには流石の私もひきました

思わず抗議の電話を放送局に入れました

私  「みんなS君来るの待ってるんですよ!僕だって一緒に行く修学旅行を楽しみにしてました。修学旅行の記念に何か少し買うぐらいのお金をあげて下さい、お願いします!」

親父 「チッしょうがねーな、少しだけだぞ」

そう言って3千円をSに手渡しました

Sと私は素直に礼を延べ学校へと向かうことに

私  「よかったなS、金貰えて」

S君 「うん、俺一人だったら絶対金くれなかった、サンキューな」

あまり礼を言うコトのないSからの言葉に、私も照れながら無言で頷く

余程3千円貰えたことが嬉しかったのであろう

そうか!

先生はこういう場面を見越して俺を迎えに行かせたのか?

などと超ポジティブな勘違いをしながらバスに乗り込む

旅行自体は楽しく初めて訪れた古都を満喫できた

問題は土産である…

クラスの約半数以上の男子生徒が数千円もする木刀を買っている現実

TVのスイッチ切るぐらいには使えるだろうし、まあいいや

私は家族のご希望通り「八つ橋」を4箱買った時点で所持金が尽きた

物欲がない私は自分の土産も買わず帰路へ着く


さて問題のSはというと…

私  「!? …お前、それ買ったのか?」

S君 「うん、どうしても欲しくて…買っちゃった」

ちくしょー可愛いじゃねーか

恥ずかそうに俯きながら言うS君をオレは強く抱きしめた…いややってませんて。話戻ります。

そいう彼の手には…


ブルースリーの特大ポスターが握られていた

俺  「そ、それ地元でも売ってるんじゃ・・」

S君 「うん、実は俺もそう思ったけど勢いでつい・・」

ふと見ると2980円の値札がついています

コイツ全額突っ込んでやがる。アホか。

あはは

あっそう

そういうことか

じゃあなにか

オレはブルースリーのポスターのために親父に抗議してたのか?


そう想うと

頬を伝う涙で前が曇りました

頭ではわかっているんです

彼は本能で動くタイプだと

コイツ殴っても何も解決しないと

バカは死んでも治らないと

サルにオ●ニー教えると学校サボッてビデオばっかり見ると


八つ橋4箱とブルースリーのポスター…

果たして他人の目にはどっちが幸薄そうに映るんだろうか

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