【02】
悪夢の月曜日
忘れもしない2001年11月の第二月曜日の朝
通勤のため最寄駅へと急ぐ私
通常ならば自宅からバスに乗り最寄駅へと向かうのだが
この日は久しぶりに会社の女性と飲み会の約束があった
最終バスが21時に終わる為、今日に限って自転車で通勤する事に
週の始まり気合を入れてペダルを漕ぎ颯爽と風を切る
駅付近の知り合いの家に自転車を止め駅まで残り徒歩3分
時計は7時35分を指している。会社まで約1時間、9時の始業時間には余裕
今日はゴミの収集日
休日明けという事もあって道端にはゴミの山ができている
カラスが数羽、今日のご馳走にありつこうと、必死にゴミ袋の山に頭を突っ込みゴミ袋を掻い摘んでいる
都会の朝の見慣れた光景に別段気にも止めず駅へと急ぐ私
しかし次の瞬間、私の身に戦慄が走る事件が発生する
「 バサバサッ」という羽音が背後から聞こえたかと思うと突然
「☆#@?!!」
な、何、一体なんなの?なんなのよ?
得体の知れない獣が私の頭の上に乗っかりダンスしてる!!
もう完全にパニックに陥る私
スカートが風で捲くれた女子高生のように、「キャッ!」とか声を出してしゃがみ込んでしまった
見ると真っ黒なカラスが一羽、私の頭から付近の一軒家の屋根に向かって飛び立っていく
「OLカラスに襲撃される」とか新聞やTVでよく見かけはするのだが…
まさか自分が被害に遭うとは夢にも想いませんでした
別段怪我などの被害はなかっ たですが心臓への負担はかなりのものでした
< 内心オイシイって思ったのは、あなたと私だけの秘密 >
飲み会の席で、早速今日の事を話してみると女性達からは…
「ネタでしょ?」
「頭デカいから巣と間違われたんじゃない?」
ちょっとは心配しておくれ!
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